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2006年3月18日(土)開催、ポエトリーリーディングライブの告知ブログ。
by aday0522
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[Food] ムツゴロウに食べられる。(サトムネ)
 僕はまだムツゴロウを食べたことがない。でも、すごく食べてみたい。僕はとにかく何でも食べてみたい。好き嫌いというものがない。おそらく、なんだって食べ物だと言われたら食べる自信がある。虫でも、腐ったものでも。植物園で「これは食べられる植物です」と書いてあったら、コッソリちぎって食べずにはおれないという性分だ。いちどは、カカオの実がなっていたので、かぶりついてエライ目にあった。

 いきものがいきものを食べているんです。食うか食われるか。好き嫌いなんておこがましい。パンダがもし、笹の葉を嫌いになったらどうするんだ。ライオンはベジタリアンになれるのか?僕にはベジタリアンの意味がわからない。植物から見たら彼らは肉食人種である。あんまりうるさくアメ公の奴らが「鯨は頭のいい動物ですよ」というのなら、ジャパ公の僕が「植物は人の心を癒すやさしい友達」とグリーンピースに対抗してピーナッツを結成しますよ。

 肉食を否定する背景には「強者が弱者を食い物にする」という図式になにか後ろめたい気持ちがあるのだ。アメ公は胸に手をあてて考えてみてください。そこで、僕からの平和な提案です。もう一度、仲良く戦争をしましょう。食うか食われるかを再現するんです。そしたら、きっとその後ろめたい気持ちは一蹴されますから。それとも何ですか、僕が北極海に飛び込み、鯨の頭に直接かぶりついたら誰も文句は言いませんか?

 こういうのはどうでしょう。戦争を自由化します。でも、武器は刀のみ。殺していいのは、自分が食べきれる分だけ。殺した人を最後まできれいに食べてあげなきゃいけないというルールーをこしらえるんです。中国で、いろんな獣たちが毛皮を剥がされている。そんな映像を見て、先進国の人々は嫌悪します。じゃあ、自分で剥げばいいのにね。そういう人のためのルールーです。自分で食べる命くらい自分で責任もたなきゃ。

 昔々、自分がオオカミだった頃、僕はお腹をすかして一人砂漠をさまよっていたことがあるような気がする。そしたら、向こうからも、お腹を空かせたオオカミがやってくる。二匹は広い砂漠の中で鉢合わせ、しばし、見詰め合う。相手の喉がゴクリと鳴る。それから二匹はおもむろに腕を振り上げてじゃんけんをする。「じゃーんけーんぽい!」僕がパーを出し、相手がチーを出す。沈黙。そんな過去を思い出してみたり。

 ムツゴロウを美味しく食べるコツ。ムツゴロウに食べられるかもしれないという対等な関係にあれば、ムツゴロウの味もまたひとしおに違いない。もしくは、「わーいわーいムツゴロウが釣れた!」と狂喜して、捕まえたムツゴロウをわっしと掴んだら、ムツゴロウが手から離れなくなり、そのまま空の上へ引っ張り込まれる。巨大な顔が狂喜して「わーいわーい、人間が釣れた!」というシチュエーションを思い浮かべる。僕達はいつでも自分が美味しく食べられる心の準備をしておかなくてはならないのです。
by aday0522 | 2006-02-18 00:03 | [Food]
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